高校生へ一言
私は、中東諸国、なかでもイラクを、いわゆる地域研究(エリア・スタディーズ)の方法を使って分析する研究をしています。中東というと、戦争やテロ、過激なイスラム主義などをイメージする人が大半ですが、私が専門とするのもそうした問題です。西洋が中心となって作り出した国際社会の規範には合わない厄介な問題ばかりなので、政治学や国際関係論の理論では、なかなか分析できないのです。そこで有効になるのが、地域研究という方法です。簡単に言うと、対象とする地域(どこかの村でも、国でも、いくつかの国が集まった地域でもいいのですが)を、政治や社会、文化や歴史をふくめてトータルに理解する研究です。中東の戦争やテロ、過激な宗教運動は、政治だけではなく、その背景にある社会や文化、歴史をふまえて理解することが有効だと思っています。様々なディシプリンを駆使して、共創学部でともに学びましょう。
