九州大学

共創学部について

ポリシーPOLICY

教育研究上の目的

九州大学は1911年に九州帝国大学として創設され、日本を代表する総合大学・基幹大学として発展し、日本だけでなく世界で活躍する人材を輩出し日本と世界の発展に貢献することを教育の目的として掲げています。この理念に基づき、2001 年からは、個々の学生が学部を横断しながら独自の履修プログラムを構築できる「21 世紀プログラム」を開始し、既存の知識の枠組みを超えて生じるさまざまな変化に対応し問題をいち早く発見・解決することができる「専門性の高いゼネラリスト」の育成につとめてきました。さらに 2014 年には、全学部の1年生が学ぶ「基幹教育」をスタートさせ、積極的に自ら学び続けていく態度をもった「アクティブ・ラーナー」の育成に取り組んでいます。

このような中、共創学部は21世紀プログラムで培ったノウハウと基幹教育の実績をもとに、グローバル化する世界の中で、人類が直面する課題の解決に貢献できる人材の育成を目的として設立されます。人類は今、歴史上かつてないほど大きな変化の時代に生きています。これは急激に進む科学技術の進歩や、グローバル化の進展などの影響で、ヒトを含む生命や社会、国や地域、そして地球環境の「在り方」が、大きく変動していることに由来します。この変化は、人工知能(AI)やIoTの活用など、人類に新しい可能性を拓く一方で、大規模地球変動、生物多様性の減少、宗教・民族対立、テロ、越境犯罪、貧困・格差、エネルギー資源問題、食料問題など、様々な問題を引き起こしています。これらの問題の多くは種々の要因が複雑に絡まりあって生じているために、今までの学問体系のどれか一つだけを使って解決することは、極めて困難です。今こそ、これまで人類が積み上げてきた様々な学知を適切に組み合わせ、我々が直面している課題を解決し、新たな未来を切り開くことが求められています。

共創学部は、これらの現代社会が直面している問題に取り組む意欲をもち、その解決に貢献できる能力をもった人材の育成を目的とします。

教学上の三つの方針(3ポリシー)

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学位授与の方針【ディプロマ・ポリシー】

共創学部で学んだ学生は、卒業(学位の授与)に際して、学生一人ひとりが次の4つの力を獲得する目標に到達することが期待されています。

  1. 「コレを学んだからコレをする」という専門性を先行させるのではなく、「コレをしたいからコレを学ぶ」という「能動的学習能力」
  2. 現実の問題に対応するため適切に課題を設定し、既存の学知を組み合わせて解決方策を探究する「課題構想力」
  3. 構想した課題解決方策について他者と議論し、他者の知見や能力をも組み合わせる形で協働し実現可能な解決方策を創造する「協働実践力」
  4. 解決策の実行のために多くの人にその内容を説明し理解と協力を得ることのできる「国際コミュニケーション力」

共創学部は、これら4つの態度・能力の修得を通して獲得される能力を「共創的課題解決力」と呼びます。4年間の学部教育をとおして共創的課題解決力を身につけた卒業生は、実務、専門、研究の各領域において、グローバルな課題解決のために活躍することが期待されます。

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教育課程編成・実施の方針【カリキュラム・ポリシー】

共創学部では、ディプロマ・ポリシーに掲げた「能動的学習能力」「課題構想力」「協働実践力」「国際コミュニケーション力」及びそれらの態度・能力の修得を通して獲得される「共創的課題解決力」を、次の教育課程編成・学修方法・学修成果評価の方法を通して実現します。

●能動的学習能力

「学び続けることを幹に持つ、未知な問題や状況にも果敢に挑戦するスピリットと行動力を備えた人」としてのアクティブ・ラーナーへの育成は、「ものの見方・考え方・学び方」を学ぶ「基幹教育科目」を通して実現します。
「能動的学習能力」の習得は、該当する各授業科目の成績評価に基づいて確認します。

●課題構想力

「現実の問題に対応するため適切に課題を設定し、既存の学知を組み合わせて解決方策を探究する能力」は、1 年次後半から 2 年次にかけて提供する「共通基礎科目」において基礎力を養ったうえで、2年次以降に提供する「構想科目」における課題解決のための多様な学問のアプローチの学びを通して育成します。
共創学部では、学部共通テーマとして「地球の持続可能性」を設定していますが、焦点化する地球的・人類的課題の違いを考慮して、4つのエリア(「人間・生命エリア」、「人と社会エリア」、「国家と地域エリア」、「地球・環境エリア」)を設定しています。
「構想科目-エリア基礎科目」では、各エリアに係る基盤的な知識を学びます。これに加えて、「構想科目-エリア横断科目」では、エリアを横断する各エリア境界領域の知識を学びます。さらに、「共創科目-エリア発展科目」では、エリア固有の、より専門的で実践的な知識を学びます。
「課題構想力」の習得は、該当する各授業科目の成績評価に基づいて確認します。

●協働的実践力

「構想した課題解決方策について他者と議論し、他者の知見や能力をも組み合わせる形で協働し実現可能な解決方策を創造する能力」は、「基幹教育科目」を通して培った基盤の上に、TBL/PBL を用いて、グループでさまざまな領域の複合した課題に取り組むことにより、個々人の知識や得意とする分野を活かしつつ、他者と協働して課題の解決に向けた手法や技法を学ぶ「協働科目」を通して育成します。
「協働的実践力」の習得は、該当する各授業科目の成績評価に基づいて確認します。

●国際コミュニケーション力

「解決策の実行のために多くの人にその内容を説明し理解と協力を得る能力」は、基幹教育科目で培った基盤の上に、様々な経験を通じて、異なる歴史的・文化的背景や価値観があることを認識し、言語能力(語学力)とコミュニケーション力の向上を図る「協働科目」及び「経験科目」を通して育成します。「経験科目」では、日本人学生は海外大学等への一定期間の留学等を、外国人留学生は原則として日本国内企業等におけるインターンシップを必須としています。
「国際コミュニケーション力」の習得は、該当する各授業科目の成績評価に基づいて確認します。

●共創的課題解決力

「各課題の解決へ向けて、ディシプリンベースの様々な方法論を他者との協働を通じて有機的かつ最適に連携させることにより課題解決に創造的に取り組む能力」は、自分で設定した課題に対して、これまでに得た知識を組み合わせて課題の解決策の創造に取り組む「共創科目-ディグリープロジェクト」を通して育成します。
「共創的課題解決力」の習得は、卒業研究の評価を通して確認します。

 

以下にカリキュラムマップと履修モデルの例を提示します。

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入学者受入れの方針【アドミッション・ポリシー】

共創学部では次の資質や能力、態度をもった学生を国内外から積極的に受け入れます。

  1. 「主体的自律性」創造的な学びのテーマを自ら設定し、既存の学問の枠組みを超えて、必要となる生きた知識や有用な技能を獲得しようとする主体的な態度を持っている。
  2. 「協働的学習能力」科学的探究活動や社会活動などについて優れた資質と豊富な経験を持ち、他者と協力しながら実効性のある活動を進めていくことのできる協働的な姿勢を持っている。
  3. 「多角的思考力」既存のさまざまな学問分野の基礎と応用を幅広く修得し、高度で複雑な社会的課題の解決のためにこれらの知を批判的に活用し統合できる思考力を持っている。
  4. 「国際的視野」国際社会に対する強い関心と多様な経験を有するとともに、世界を舞台にした活動に対する強い意欲をもち、これを実際に実現するための高い語学力を持っている。
|1|求める学生像(知識、能力、適性等)

入学者受け入れの方針に挙げた4つの資質・能力は、それぞれ具体的に次のように説明されます。

  1. 「主体的自律性」という観点において重要なことは、単に与えられる課題をこなすのではなくて、自分の問題関心に基づいて重要だと思う課題を見つけ、それを追究していこうとする態度です。自分は理系だから、文系だから、という理由で学習するのではなく、自分はこの問題に関心があるから、という姿勢をもってふだんの学習に取り組むことのできる学生を求めます。
  2. 「協働的学習能力」という観点で重要なことは、高等学校の正課や課外活動において積極的に活動に取り組み、そこで経験したことを反省し、さらに向上していこうとする態度です。共創学部で取り組む地球的課題は複雑に絡まり合っており、その解決のためにはさまざまな人びとと協力することが求められます。さまざまな他者と交流できるよう知識の幅を広げつつ、チームの中で貢献できる自分の強みの分野を深め、どうしたら学んだことを課題解決のための協働活動に活かしていけるのかを意識しながら、日頃の学業に取り組む学生を求めます。
  3. 「多角的思考力」という観点において重要なのは、直面する問題を一つの視点だけではなく、さまざまな角度や複数の視点から考え、課題解決の糸口や道筋を見つけ出す力です。このような力の基礎となるのが、高等学校の教科の学習をとおして身につける幅広い分野の基礎知識、数理能力、読解力と表現力です。この基礎的な学力をもとに、直面する世界の中で取り組むべき課題を設定し、その課題の原因を追究し、解決のためにさまざまな知識を活用する、そのような態度と志向性をもった学生を求めます。
  4. 「国際的視野」という観点で特に重要なのは、世界で問題となっている事柄について、国内外の人とコミュニケーションをしてみたいという気持ちです。そのためには、自分で何らかの問題を考えるときに、国際的な視野で考えるという姿勢が大切です。また、実際にコミュニケーションをとるために必要となる外国語、特に英語の運用能力が求められます。国際的な視野をもって問題を考え、外国語の4技能(読む、書く、話す、聴く)を向上させるよう、地道に取り組んでいる学生を求めます。
|2|入学者選抜の基本方針(入学要件、選抜方式、選抜基準等)

九州大学は、入学志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価する全学的な入試改革を推進しています。この方針に基づいて、共創学部では「知識を問う入試から、能力を見極める入試への転換」を掲げ、志願者の能力を複数の観点から見極めるために、次のような方針に基づいて入学者選抜を実施します。

  1. 4種類の選抜試験
    共創学部が求める学生像の観点から、志願者の能力や態度等を見極めるために、「AO入試」「推薦入試」「一般入試」「国際型入試」の 4 種類の選抜試験を実施します。また、それぞれの入試類型の中でも複数の観点を組み合わせ、志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価します。
  2. 文理共通問題
    一学部一学科の学部として、文理共通の試験問題を課します(留学生に対する試験を除く)。理系クラスで学んできた志願者も、文系クラスで学んできた志願者もどちらも解答可能な問題を用意し、いずれかが不利になることのないよう配慮します。
  3. 志望理由書
    これまでにない新しい学部であることを鑑み、すべての入試類型で「志望理由書」の提出を求め、学部への理解や適性などを確認します。
  4. 障害を有する者に対する合理的配慮
    共創学部の受験にあたり、受験上の配慮や支援を必要とする場合、入学後に配慮や支援を必要とする場合の事前相談を受け付け、合理的配慮を検討します。

4種類の選抜試験の選抜方法等は、それぞれ次のとおりです。

【AO入試(センター試験を課さない)】(募集人員:20人)

第1次選抜と第2次選抜からなります。いずれの選抜でも「求める学生像」の4つの観点と大学で修学するための基礎学力という観点から評価がなされます。第1次選抜では、調査書、志望理由書、活動歴報告書を総合的に評価して合否を判定します。活動歴報告書では正課、正課外の諸活動が評価の対象となります。第2次選抜では、実際に大学で行なわれる講義(人文社会系と自然科学系の2つの講義)を受講した上で執筆するレポート、集団討論、小論文、面接の成績を総合的に評価して合否を判定します。

【推薦入試(センター試験を課す)】(募集人員:10人)

第1次選抜と第2次選抜からなります。いずれの選抜でも「求める学生像」の4つの観点と大学で修学するための基礎学力という観点から評価がなされます。第1次選抜では、調査書、志望理由書、活動歴報告書を総合的に評価して合否を判定します。活動歴報告書では正課、正課外の諸活動が評価の対象となりますが、特に高校での正課における学習活動を高く評価します。第2次選抜は、プレゼンテーションと面接を実施します。第1次選抜の評点、第2次選抜の評点、大学入試センター試験の「国語」「数学」「英語」の合計点、これらを総合して合否を判定します。なお、「求める学生像」の④の観点から、大学入試センター試験「英語」については、指定の英語能力試験の成績を提出することにより、大学入試センター試験「英語」の得点として利用することが可能です。ただし、この場合においても、大学入試センター試験「英語」の受験は必須です。

【一般入試(前期日程のみ)】(募集人員:65人)

大学入試センター試験と個別学力検査の合計点、志望理由書を総合的に評価して合否を判定します。また、志望理由書の評価は「求める学生像」の4つの観点から行います。「求める学生像」に述べたように、共創学部では幅広い分野の基礎知識と問題解決のための思考力をもった学生を求めています。そのような志願者を選抜するために、大学入試センター試験では幅広い教科・科目を課し、高等学校で修得すべき基礎的な知識の学習の有無を評価します。また、個別学力検査では、「数学」「英語」「小論文」を課し、共創学部で学ぶために求められる学力や思考力を評価します。なお、「求める学生像」の④の観点から、大学入試センター試験「英語」については、指定の英語能力試験の成績を提出することにより、大学入試センター試験「英語」の得点として利用することが可能です。ただし、この場合においても、大学入試センター試験「英語」の受験は必須です。また、2段階選抜を実施する場合の第1段階選抜では、大学入試センター試験「英語」の素点を利用します。

【国際型入試】(募集人員:10人)

帰国子女と海外留学生向けの選抜試験として、次の3つのパターンで実施します。

  1. 帰国子女入試
  2. 私費外国人留学生入試(4月入学)
  3. 私費外国人留学生入試(10月入学)

帰国子女入試では、海外での学習状況を配慮し大学入試センター試験を免除しますが、個別学力検査で数学と英語を課し、共創学部で学ぶための基礎的な学力があるかどうかという点から評価をします。また、面接、志望理由書を含む出願書類を「求める学生像」の観点から評価します。これらを総合して合否を判定します。私費外国人留学生入試においては、共創学部で学ぶための基礎的な学力があるかどうかという点から日本留学試験等の成績を求めます。また、面接、志望理由書を含む出願書類を「求める学生像」の観点から評価します。

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