九州大学共創学部

共創学部レクチャーシリーズ「食と文化」をオンライン開催しました 2021.7.30

 2021年7月16日(金)、共創学部レクチャーシリーズの一環として、「健やかな大学生活のための食育:多文化共生の視点から」をテーマに、「食と文化」講座を開催しました。当初は少人数でのワークショップ形式での開始予定でしたが、予想を超え、140人あまりの登録者数があり、コロナウィルス感染についても対応すべく、オンラインの形式をとりました。

 

 この講座では、中村学園大学の津田晶子准教授(九州大学文学部卒・同大学院比較社会文化学府修士・博士)、大和孝子教授(栄養学)、松隈美紀教授(調理学)が、参加学生からの事前アンケートをもとに、「九大生が今、悩んでいる食と健康」について、それぞれの立場から講義をしました。

 

 多くの九大生が初めての自炊生活を経験し、また、コロナ禍の中で自分の健康と真剣に向き合っていることが多いのが事前アンケートからうかがえました。

 

 まず、津田准教授からの講義では日本人学生と外国人学生が食を通じた国際交流をするときに、気をつけておきたい食のマナーやタブー、宗教上の食の禁忌などについて、実例を挙げて、参加者に考える機会を提供していただきました。また、博多の郷土料理を紹介しながら、英語のレシピの読み方や食材(Ingredients)のチェックなどのポイントを説明がありました。

 

 次に、栄養学の観点から、大和教授に、成長期とは異なる「大学生の食育」について、学内の学食やコンビニでのメニューの選び方、一人暮らしの献立の立て方についても検討していただきました。そして、事前に受講生に配布しておいたメジャーを使って、「正しい腹囲の測り方(おへその上を図るのが日本式)について」について解説がありました。

 

 さらに、調理学の松隈美紀教授からは、簡単に取り組める博多の四季折々の郷土料理を紹介や食材の買い方のヒントの他、料理の初心者でも取り組みやすい「世界の鍋料理」について紹介がありました。

 

 最後にグループに分かれて、受講者どうし、お勧めの「郷土料理」について話し合う時間を設けました。大分のやせうま、熊本のからし蓮根、いきなり団子、山口の瓦蕎麦、ハナッコリー、 長崎のちゃんぽん、一口香など、さまざまな郷土料理が上がっていました。この講座には外国人留学生も参加しており、お互いの食文化を語り合って、楽しいひとときが過ごせたようです。

 

 なお、本講座の内容はJSPS科研費 JP19K00900「留学生と日本人学生の多文化共修による食育英語のCLIL:ニーズ分析と教材開発」の助成を受けた研究成果の一部です。

 

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